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DIY オンド・マルトノMIDIコントローラの制作(2)DIY Ondes Martenot MIDI controller project (2)


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今年の5月から7月にかけて、幻のフランス製電子楽器『オンド・マルトノ(Ondes Martenot)』の発想をベースに『オンド・マルトノMIDIコントローラ(Ondes Martenot MIDI controller)』を制作した。その過程について3回に分けて記録する。第2回は全体のデザインと組み立てについて。

IMG_4215.jpg  

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1からの続き)
なんとかなりそうだという予感を感じた時には、頭の中に以下のような全体の構成が浮かんでいた。


その1:滑車4つに、指を通すリングを結んだ糸をピンと張る。滑車の1つには回転量を測るセンサが付いており、これが音程を制御する。

その2:音量を制御する部分は、スライド式ボリュームで試してみる。

その3:それぞれのセンサの値はArduinoによってMIDI信号に変換され、ソフトウェアシンセサイザの『ピッチベンド(PitchBend)』と『ボリューム(Volume)』をコントロールする。

この3点が完成すれば、とりあえず音は鳴る。よし、まずは材料集めだ。

最初に向かうのは当然秋葉原。ここで調達すべき最重要部品は、上記その1に使用する回転数センサである。前述のDanaによるコントローラにはThe 10-turn, 100K potという聞いたことも見たこともない部品が使われていた。そもそもpotって何だ?と調べてみるとPotentiometerの略で、単なる可変抵抗(ボリューム)の事であった。しかし10-turnとは10回転を意味するのだが、そんなに回転する可変抵抗なんて聞いたことがない。それはギヤで減速しているのか??精度は?とりあえずググッて見ると、海外メーカーのサイトは見つかったが秋月電子などのパーツ屋さんでは検索しても出てこない(注1)。果たしてこのセンサは日本で売られているのか?もし無かったら通販で輸入か?などの疑問と不安を抱えつつ、秋葉原電気街の秋葉原ラジオセンターに行ってみた。そして可変抵抗を多く扱っているお店のおばさんに恐る恐る聞いてみると、「あるよ、そこに」と指差すではないか。おお!これが10回転式可変抵抗か!!!問題はあっさり解決した!もしかすると私は感動してちょっと涙ぐんでいたかもしれない。目をうるうるさせながら抵抗軸をぐりぐりと回す私の姿をおばさんはどう見たのだろうか。それはさておき値段は1500円弱と高価である。しかし一番重要なパーツなので迷うことなく購入した。抵抗値は10kΩ(キロオーム)、10回転で止まるようになっているが、構造は不明だ。さらには、なぜかメキシコ製。精度は大丈夫か。

(注1:後に秋月電子でもヘリカルポテンショメータという名前で販売されているのを発見し、これも購入した。他店でも発見したが、なんとこのパーツ、ヘリポットや精密ポテンショメータなど決まった名前が無い。検索しても出てこないはずだ。以下精密ポテンショメータと呼ぶ。ちなみに今回は回りが軽いメキシコ物を使用した。)

これがメキシコ製精密ポテンショメータ。10回転10kΩ。
IMG_3987.jpg

次は滑車(以下プーリー)である。これは以前ロボットの部品を扱っていた千石電商の秋葉原3号館で見た記憶がある。訪問してみるとまだ豊富な品揃えが残っていた。外形40ミリのアルミ削り出しプーリーを計4つ購入。内訳はシャフト内径が3ミリのものが3つ、6ミリのものが1つである。1つだけサイズが違う理由は、それを精密ポテンショメータと直結させたいからだ。ポテンショメータ軸の外径は6ミリなのでピッタリ一致する。これはラッキー! ついでに糸の張りを保つスプリングも購入。

アルミ削り出し滑車。1つ840円。精度も値段も高い。
l010073.jpg

次に同じ千石通商本館2階でArduinoを購入。ここはArduino関連商品の品揃えが多く、とても便利である。ついでに「もしかしたら使うかも」と思って小型圧力センサも購入。これが後々正解となるのだが、詳しくは後述。 その他小型ブレッドボードやスライド式ボリュームは秋月電子で購入。以上で電子関連の買い物は終了なので、工作物関連の部品を買いに東急ハンズ渋谷店に向かう。

Arduinoは、今年新しくデビューしたUNOを使用。
紙箱に入ったりシールがついたりと、全体がシャレ乙になった、

arduino-uno4.jpg

東急ハンズに行く前に、ある程度は全体サイズの目処をたてておかなくてはならない。そこで部品を揃えつつ、設計も同時進行。イラストレーター上で各種部品をあれやこれやと配置してみる。音楽用キーボードのスタンダードサイズ幅も調査し(1オクターブ7鍵が165ミリ、3オクターブ=165*3+23=518ミリ)、原寸で図面上に置いてみると3オクターブを演奏できるサイズが使いやすそうだ。左側は操作部分を進化させたいためスペースに余裕を持たせたい。また土台については、今回は動作確認用テストベッドなのでデザインは気にせずとりあえず平たい板があれば良い。そしてハンズで選んだのが150*910サイズの板である。これぐらいの大きさなら左側に少し余裕もありそうだ。それと忘れちゃいけないのが、音程を右手の指先で感じる部分〜指センサ部とでも呼べば良いのか〜の部品。土台の板に直接加工すると失敗できないので、この指センサ部用に細く薄い板(30*600)を購入した。その他各種ネジ類や釘、スペーサー、底面用ブッシュゴム、精密ポテンショメータ固定用の0.5mmアルミ板、指を通すためのリング用としてキーホルダーリングを購入。リングに結ぶ糸はとりあえずタコ糸でテストしてみることにした。

板の購入前に書いた第一次設計図。若干実物とサイズが違う。【クリックで拡大】
testbed.jpg

あとは作るのみである。実際の板サイズに合わせた図面データを原寸でプリントアウトし、正しい場所に穴を開け、部品を取り付けて行く。その中でも試行錯誤があり、MIDIコネクタの位置などは図面と違う場所に設置した。これで一旦テストベッドは完成したが、なんだこれは? とても楽器には見えない不思議なシロモノである。これでトリ音さん竹内正実さんの素晴らしいテルミン演奏に近づけるのか? いろいろ不安はあるのだが、とにかく今は指先をキーホルダーリングに突っ込んで左右にスライドさせつつ、きっと流れ出るであろう素敵な調べを脳内イメージするしかないのである。

各部品をネジ止めしてテストベッドが完成。配線はまだ無い。
IMG_4215.jpg  


3に続く

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