最近僕は編集者でありG/Pギャラリーのオーナー兼キュレーターでもある後藤繁男さんが講師を務める「G/Pスーパースクール」に毎週通って「編集」「デザイン」「写真」「アート」について学んでます。そりゃオマエ、日々の仕事でどれも熟知しているだろうと思われるかも知れませんがそれはもうとんでもハップンで、最新のコンテンポラリーアートの状況なんて日々情報を集める努力をしないとわからんモノなのです。広告代理店の椅子に座ってるだけじゃナンもわかりまへん。
そもそも僕が卒業したのは美大とはいえ建築学科で、デザインや写真、さらにはアートについても、その歴史や世界との関わりについて体系的に学習した経験が少ない。こりゃ人生的にマズイ!このまま死ぬのはもったいない!ということで通い始めた全10回コースの第3回が終わったところなのですが、最新の授業では先週開催されていた「アートバーゼル」と「ヴェネツィアヴィエンナーレ」の実況レポート、アーンドそこから読み解く世界バブル崩壊後のコンテンポラリーアートの現在について学びましたよ、世界の流れが見えてきましたよ、というのが前おきの話で。
そのヴェネツィアでヴィエンナーレに合わせて今月オープンした美術館がありまして、名前をPunta Della Doganaといいます。これはフランスのピノー財団が2006年に落札した歴史的建造物で、安藤忠雄がリノベーションを手がけました。このへんに写真があります。僕も19年前にこの建物の横を船で通過してますが、風景の一部だったので記憶にありません。まぁコンテンポラリーアート業界とかモード業界では最新の話題だそうですね。広告界ではどうなんでしょうね。わかりません。
というわけで後藤先生は先週ここを訪問し、村上隆をはじめとする収蔵作品についていろいろとご教授いただいたのですが、その中に扇風機の風でくるくると回るネズミとパンダの彫刻がありました。これがFischli&Weiss(フィッシュリ&ヴァイス)の作品でして、こりゃワケわかんね、なんでこんなものに価値があるのかと先生に質問してみると、彼らはいろいろと映像作品も作ってる、ということで調べたら出て来たのが上の映像、The Way Things Go(事の次第)です。これは1987年の作品で上映時間は30分だそうですが、昨年DVDが発売されました。
で、思い出したわけです。この映像は2003年のカンヌのグランプリを穫ったホンダアコードのcogというTVCの元ネタだったなぁと。この時Fischli&Weissは訴えたそうですね。まぁTVC制作者サイドが元ネタにしたかどうかは下のアコードCMを見てそれぞれで考えていただくとして、何が言いたいかというと広告制作者はちゃんとアートを勉強しないと恥かいたりするなぁ、という話でした。Fischli&Weissの名前を知らなかった僕も恥ずかしい限りであります。
「G/Pスーパースクール」では3150円で1回だけ受講できるお試しコースもあるので興味のある方は是非。超勉強になります。超楽しいです。恵比寿のNADiff A/P/A/R/Tで毎週月曜日、8月までやってます。
売り上げランキング: 32820
あっけにとられました
マスクして
まわりくどいドミノ
対象年齢 : 0歳から