「飛ばねぇ豚はただの豚だ」
とポルコ・ロッソも言ってたので、ちょっと飛ぶことにしました。飛行機じゃなくてクルマですがー。
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新たにウチに迎え入れた愛機ならぬ愛車を紹介します。英国製1959年式オースチンヒーレースプライトMark1。英国では「フロッグアイ」、米国では「バグアイ」、そして日本では「カニ目」として広く知られているクルマです。
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飛ぶってなんなんだよ!とお思いの方もいらっしゃるでしょう。これは「思い切ってクラシックカーの世界にふたたび飛び込んだ」という意味です。以前乗っていた1973年式ジャガーEタイプはオートマ・パワステ・クーラー付きで非常に楽チンでしたが、本来クラシックカーはドライバーが元気じゃないと乗りこなせないクルマ。こういうクルマにまた乗りたいなら今のうちに乗っとかなくちゃダメでしょ!という気分が盛り上がり、ウチに呼び入れる運びとなりました。
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ボディスタイルは見ての通りのオープン2シーターで、エンジンは948ccの直4OHV。最高出力はたったの43馬力。ミッションはマニュアル4速。駆動方式はFR、重量は660kgでブレーキは4輪ドラム。オートマもパワステもエアコンも無く、さらにはサイドウィンドウもドアハンドルもありません。だからドアに鍵もない。やばすぎる。
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しかしまぁこのフロントデザインを見て下さい。昔からスプライトMark1はお目々もグリルもちょっと可愛すぎるかなぁ、と思ってたんですが、cheerfulともcheekyと称されるこのマスク、やっぱりそこがステキなチャームポイントで、このややこしい時代、常に笑っている車に中高年が乗るのも善きかなと。
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お尻のなめらかな曲面も素晴らしい。ツルンと下がるテールデザインはモノコックボディの強度を保つためにトランクリッドが省かれており、後端の絞り込みもこの時代にしかないカタチ。デザイナーのジョリー・コッカー氏はイタリアンデザインに強い影響を受けていたようで、紅いボディとも相まって、イタリアのバルケッタ(小舟)風でもあります。
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街を走らせると子供にガン見され、指を差されます。先日はとうとう犬に吠えられました。なんの動物に見えたんだろう…。
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このようにデザインは可愛さ満点なのですが、乗ってみるとがっつり硬派です。トルク重視のエンジンは野太いサウンドが腹に響きます。乗り心地は悪くないけどサスペンションのストローク量は小さめです。1速がノンシンクロのミッションは上手くタイミングを合わせないとギアが入らず、ステアリングはロックトゥロック2.25回転とクィックで、操舵の切れ味はかなりシャープ。ドラムブレーキはサーボもなくそれなりの踏力を必要とします。全ての操作がダイレクトで、かつ体が外に剥き出しということもあって、五感に大きな刺激を受けます。いやーそれが楽しすぎる!
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元気じゃないと出来ないことがあります。人生を楽しむために、時には飛ばなくちゃ、ということで、再び最初のセリフに戻るわけです。きちんとお祓いも済ませましたし!
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さてこの先は、様々な場所を訪れたりクラシックカーラリーにも参加しようと思ってますが、旧いものと最新なものが好き、と言う両極端な性癖を持つので、この車にも様々なデジタルガジェットをこそっと搭載しようと思っています。金子さん怒らないでね。あと服も何を着ればいいのやら、眼鏡はどうすれば…、ヘッドギアは…、楽しい悩みは尽きません。
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カニが美味しくなる季節に、ウチの紅い「カニ目」が走り始めました。今後はヒーレーMark1にまつわる活動を「カニ活」と称し、いろいろとご紹介していこうと思います。皆様どうぞよろしくお願いいたしますー。ではカニ活の第一号動画をどうぞ↓
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