CMアイデアカテゴリについて

CMアイデアカテゴリについて


〜説明〜

わたくしの個人的な調査・研究から生まれた33種類のCMアイデアのカテゴリについて説明します。アドアイデアにこれらのCMアイデアを一つ、あるいは組み合わせてプラスするだけで数々の表現アイデアが生まれるはずです。

もちろんCMアイデアはこういったカテゴリや発想法とは全く関係のない所から生まれることも多いものですが、以下のカテゴリは発想する際の助力になると考えます。

カテゴリには企画の「構造アイデア」やCMの「演出アイデア」が混在しています。明確に分けることが難しいため、全てを「CMアイデア」としてくくっています。

またこれらのアイデアカテゴリは、海外CMによく用いられるアイデアをベースにしており、日本での制作・オンエアが難しいものも含まれています。

(使用、複製に関しては最後の注意を必ずお読みください)



01立派な状況の中でくだらないことをする

子供じみた行動が禁じられている場面でのふざけた行動や、通常の神経では決して許されない行動を見せることは観客の目を画面に釘付けにし、感情を高ぶらせる力があります。ただしユーモアの精神がないと単なる嫌がらせにしか見えません。

02ありえない映像をリアルに作る

ありえない風景、ありえない動き、ありえない出来事。完成度の高い映像マジックはそれだけで強いエンターテインメント力を持ちます。リアルであればある程この手法は有効ですが、その「ありえなさ」の理由に強いアドアイデアが求められます。

03理由のある狂った行動

海外CMの常套手段。最初に登場人物のおかしな行動を見せ、観客の心に強い疑問が生まれた後に、おかしな行動の理由を観客に見せます。「行動の謎」が観客をストーリーに引き込みます。理由はたいてい商品のベネフィットがベースになります。

04プライドを傷つける

自分に関する自慢をしている人、自分に酔って行動している人の前に、もっとすごい人やその話を邪魔する出来事、あるいは商品などが登場して、主人公はコトバを失ってしまいます。人のプライドが傷つく瞬間も強いエンターテインメントです。

05置き換える・例える

商品特性を、別の事象に置き換えて表現する手法。特徴のない商品でも、「それはまるで○○のようだ」と、置き換えたり例えたりすることによって、エンタテインメント性の高い広告を作ることができます。

06意外な利用方法

その商品の特製を生かした、全く予測もつかない利用方法を見せる手法です。新鮮な商品特性が生まれにくい成熟した商品カテゴリーにおいても、変わった使い方、楽しみ方という新しい角度でアイデアを生み出すことが可能になります。

07出会う・別れる

男女が出会う、知らない人どうしが出会う。商品とも出会う。また、別れることもある。CMの中で、出会いと別れはドラマチックなシチュエーションとして常用されています。

08発情した動物

発情した動物が主人公のカテゴリ。人間のセックスのメタファーとして使われる事が多い手法。海外CMではよく見るスタイルです。あまりにも強烈な表現のため、たいてい一度見ると忘れられません。

09マニアになる

その商品やサービスの魔力にとりつかれ、夢中になり、他のことが全く気にならなくなったマニアックな人々を見せる方法。それは観客から見ると明かに異様な光景です。

10時代を変える

広告表現の舞台は圧倒的に「現代」が多いことから、「現代ではない時代」に舞台を設定することは、それだけで他と差別化できます。

11大問題化する

通常では大したことではない出来事を大問題としてとらえると、その大袈裟さがエンタテインメント力を持ち始めます。

12思い込ませる



主人公の強い思い込みは、ストーリーを強く、楽しく引っ張ることができます。

13文字化する

メッセージやストーリーなどを、文字デザインを利用して表現します。コトバを視覚化することで伝達力を強化します。

14勘違いする

登場人物が商品やサービスにあまりにも慣れ親しみ過ぎたため、別のシチュエーションでもその慣れた行動が出てしまいます。認識の誤り、錯誤、勘違いがストーリーにメリハリをつけます。

15意地悪する

出演者が一人で、あるいは共同で、ターゲットの人物に意地悪をします。罪のない人に対しての意地悪は誰も無視することができないことから、このスタイルも強い表現になります。ただしこれもユーモア精神が不可欠です。

16擬人化する

モノや動物などを人としてとらえ、演技させます。非現実の世界を映像化するため、コストと時間がかかる手法です。予算やスケジュールが足りない中での擬人化表現は、相当強い広告アイデアがないと、ブランドのグレードを下げることがあります。

17過剰にする

やりすぎの表現、やりすぎの人物、やりすぎのストーリー。現実から大きく逸脱した表現は、人の記憶に強く残ります。ただし過剰な表現の理由を見せないと、やりっぱなしで腑に落ちない広告になってしまうため、注意が必要です。

18存在を消す

もしこの商品がなかったら…この機能がなかったら…もっと性能が悪かったら。その商品が存在していない「もしも」の世界を描き、商品特性を強力に伝える手段です。

19説明する

商品ベネフィットがほんとうに新しく有用なものであれば、素直に説明することも時には大事です。もちろん説明の手法にはアイデアが必要です。

20目撃する

ある瞬間を偶然に目撃するスタイルです。主人公が目撃することもあり、観客が目撃することもあります。切り取られたドラマチックな一瞬が鮮烈に記憶に残ります。

21実証する

CM内で実際に商品ベネフィットを見せ、品質の高さや、高機能であることを画面内で証明します。視聴者との対面式で見せる方法もありますが、ストーリーの中で見せていく手法もあります。

22拡大する

CMの中での出来事は、時に登場人物などの間でどんどん拡大されていきます。いったいどこまで拡大されるのかという興味を観客に起こさせる手法です。

23誇張する

いつの時代の広告表現でも、誇張という手段は常に有効です。一つのストーリーやメッセージ、説明の仕方などをこれでもかと言うぐらい誇張してメリハリを効かせて、やっと観客の記憶に残ることができます。

24対比する

商品特性とはまったく逆の性質をもった物事などを描写し、比較・対比することで、広告メッセージを印象的深く見せる手法です。

25繰り返す

主人公、あるいは映像が同じ内容を延々と繰り返す手法です。強圧的な手法なので、繰り返しに意味があるか、語られる内容が面白いことが必要です。

26引用する

過去に存在した文章や音声、映像などを積極的に利用する手法。ストレートに引用することもできれば、「もじる」ことで逆の意味やお笑い的要素を持たせ、替え歌などパロディー化することもできます。

27なりきる

登場人物が、ゲームや物語の主人公など「別の存在」になりきってドラマを繰り広げます。架空の世界や夢の世界と現実空間の接点を描きます。

28無茶する

登場人物は彼ら自身の欲望をかなえるために、時々考えられないような無茶をします。時に命知らずな行動までも。無茶は欲望の大きさを伝えるのに有効な手法です。

29裏切る

ある一定の結末を観客に予想させておいて、ラストで意外な展開を見せます。驚きと共に広告メッセージを印象的に残します。

30間違う

CMにはよく、ある出来事に対する認識が明かに間違っている人や、明かに間違いである表現などが用いられます。その間違いを広告のフックとし、観客が「これ間違えてる!」と思わず指摘するようなスキを作ります。

31隠す

「謎」をはらんだ映像やストーリーが進行し、「答え」は最後の最後まで隠され続けます。「答えを見つけたい」という気持ちが観客を映像に引き込み、答えを見た時のカタルシスを与えます。

32グルーヴ

商品の周りにただよう「気分」を「時代」のスタイルで見せ、現代に生きる人々のための商品であることを表現する手法です。現代・あるいは過去を語る音楽や風俗が積極的に利用されます。

33アダルト



文字通り、アダルト向けの内容を多く含む手法です。強烈な描写になりがちなことから、この手法によ表現には高いセンスが求められます。また良質なアイデアがなければ、単なるエロ広告になってしまう危険性を持ちます。

注意:これらのカテゴリは今後の研究の中で、ヴァージョンアップさせていく予定です。わかりにくい説明があればお知らせください。またこの33のCMアイデアカテゴリは阿部光史 aka Gallianoの著作物です。個人使用は自由ですが、複製及び配布することはご遠慮ください。よろしくお願いいたします。

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