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シトロエン2CV


24507324 68毎度毎度の香港media誌から依頼を受けまして、

今回はデザインについてのコラムを書きました。

この連載コラム「DESIGN CHOICE」では 、

毎号アジアのクリエーター達が

自分の好きなデザインを選んで解説しています。

僕のコラムが掲載されているmedia誌7月1日発売号は

現在アジア各国で絶賛発売中です!

◆以下に記事の日本語訳が続きます。

シトロエン2CV

80年代の終わりに美術大学の学生だった僕は、

東京でシトロエン2CVに乗っていた。

当時フランスに行ったこともなかった僕が

なぜこの車に興味を持ったかというと、

ある雑誌に世界で一番poorな車と

紹介されていたことに興味を持ったからだ。

別名「醜いアヒルの子」とも呼ばれていた2CVは、

しかし乗ってみるとpoorどころか、

哲学的にもデザイン的にも素晴らしくrichな車だった。

1940年代、戦禍が続くフランスで

この車がデザインされた目的は

「安く製造できて、丈夫で、かつ快適であること」。

エンジンは2気筒しかない。だからシンプルで壊れない。

屋根が布なのはファッションのためではなく、

鉄板より安いから。

窓の開き方も独特なら、シフトレバーの場所も独特。

でも慣れると使いやすい。

2CVは全てが変なのに、全てが理にかなっていた。

そしてどんな制約からも自由だった。

「ある目的を達成しろ。その手法は独創的であれ。

 ただし誰にとっても理解しやすく、

 使いやすいものでなくてはならない。」

僕にとってのデザイン哲学はそういうもので、

これらは全て2CVが無言のうちに教えてくれた。

そう、「醜いアヒルの子」は僕にとっての走る哲学教室であり、

今は僕の心の中で白鳥となって高い空を舞っているのだ。

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