いやー土曜日は１日中香港を満喫しました！そして街中に無数にある←携帯電話屋を見ながら、日本の未来について思いを馳せましたよ… というわけでこのエントリーは突然ですが審査報告から離れて、フリーの１日につらつらと考えた事をメモがわりに書いてみます。かなり長文なので注意！テーマは、「携帯電話とLINK」について、です。
で、ずっと１日考えてたことの始まりですが、そのまま外国で使えない携帯電話なんて、世界から見ると１０年遅れてるってことなんです。これ本気でそう思います。状況は変わってきたと言うけれど、海外で使える携帯電話はあくまで特殊な電話として考えられてます。でも、わたくしは、日本の未来のために、日本が世界で生き残っていくために、すべての携帯電話が国外、特にアジアでも使えるようになるべきだと思うんです。だって個人が世界で動く時に超不便だから…
また、今回の出張で、仕事仲間にSMS（ショートメッセージサービス・ドコモのショートメールみたいなもの）は使えないのか？と聞かれました。これ、毎回アジアの人に聞かれるんです。そう、アジアでは誰も携帯電話でインターネットメールってやってないんですよ…
インターネットメールならＰＣとやりとりできるなど、この点は日本の携帯が進んでるとも言えるけど、アジアで数億人が使っているショートメールサービスが使えない携帯電話なんて、日本を一歩出たらぜんぜん便利じゃないんです。香港で別々の飯の後にまた落ち合おうって言っても、SMSがないと気軽に連絡ができないんです。もう携帯メールができないって、ぜんぜんダメダメなんです。
日本は好きです。もちろん。でも日本の未来はこのままだとそんなに明るくないんじゃないかと思いました。もう１０００回ぐらい思ってますけど。なぜなら…
今回の出張で、突如LINKというキーワードを見つけたんです。今はみんながLINKを欲しがっている。友達ができればリンクがひとつ増える。そのLINKは携帯電話によって、国を超えてひろがっていってる。ちなみにノキアの今のキャッチフレーズは、CONNECTING PEOPLEです。LINKの仕事をしてるということを高らかに宣言しています。
今、世界で爆発的に携帯電話が売れているのは、みんながLINKでつながっていく喜びがあるからだと思うんです。
でも、日本の携帯電話はそのネットワークに入れない。国外へのLINKが切れてる。技術的に難しいとか世界のネットワークと違うから投資が回収できないとか言いながら、いちばん最初にそれを実現しないといけないドコモが、ぜんぜんやる気がないように見える。何故だ何故だと香港を歩きながら考えましたよ…
そして結論が出ました。日本はあらゆる意味で海外とのLINKを重視していない国ではないかと。国内消費のためだけに、世界で使えない携帯電話をしこしこと作り、世界で（多分）売れてないコンピューターをしこしこと作り、莫大な時間と投資を浪費しているわけです。。。
（悲願である国連の常任理事国入りへの流れだって、新しいLINKを作ろうとしているのではなく、「本当の大国と言われたい」ぐらいの理由ではないかと思うのですが。どうせ意見も言わないだろうし、米国が怒るような発言はしないだろうし。）
このまま日本でしか使えない携帯電話を作り続けるのは、わたくしには、日本の基幹となる通信技術を熟成させるためとか言いつつ、自滅の道を突き進んでいるように見えるんです。なぜそんなことを放置しているのか。それは、日本という国が、一般の人々がLINKでつながっていくことを恐れているからだ、と考えるのは行きすぎでしょうか…でも最近のニュース、「純血」を守るために買収に抵抗するフジテレビの騒ぎや、わたくしが昔から言ってる教育レベルの低下、そして改憲の動きのまわりに漂う「古い日本への回帰」というきな臭い動きなどは、その恐れから発生しているような気がしてならないんです。
LINKしていくことは、自分が変わっていくことなんです。ひろがっていくLINKから新しい情報を吸収して、新しい事を体験し、それ以前よりも物事を深く考えるようになり、以前の自分とは違った、よりヴァージョンアップした自分になるということなんです。
でもどうやら日本の古い人々は、変わることへの恐怖が大きいようです。それは何かの既得権を守るためなのか、あるいはターゲットが変化していくと、商売する側としてついていけなくなる。だからなるべく考えないようなモルモットのような日本人を量産していけばいいと思っているのか…
どちらも当たっているとわたくしは考えております。
しかし、誰もが怖い「変わること・これまでと違うこと」を容認していくことがあらゆるマネジメントの最大の仕事ではないでしょうか。何故なら世界も時代も、常に変容しているから。
閑話休題、携帯電話の話でした。
わたくし暴言を吐きますが、もういろんなジャンルで勝ち負けは決まってるんだから、日本は携帯電話の技術を世界から買えばいいんです。そしてデザインで勝負したらいいんじゃないでしょうか。たぶんそれだともっと負けるでしょうけど。
また、ＰＣも日本で作らなくていいんじゃないかと。中身のソフトだっていっこもオリジナルを作ってないんだから、またいまや誰にも世界で売れるオリジナルソフトを作る気なんかないんだから、ハードもぜんぶ輸入すればいいんです。
世界で勝ち負けが決まった競争を無理して進めて、いずれそのジャンルでは自滅するのが既に決定してるじゃん、ということなんです。他にも輸入してしまった方がいいものがいろいろあるでしょー。
で、その替わりに、日本は世界が最強と認めているものを作って、世界に売ればいいんだと思うのです。クルマがある。ＰＣじゃなくて、周辺機器がある。プリンターがある。デジカメがある。デジタルビデオもある。ゲームがある。アニメ・マンガがある。映画もちょっとある。食べ物なら、カップヌードルがある。出前一丁も売られてました。それらの商品で、日本は他の国とLINKしていくわけです。
ま、そういうジャンルのものはすでに世界で売れているのですが、やはり日本という国は、日本独自の商品で、日本人にしか作れないものに力を注ぐべきだと思うのです。ああそういえば、日本製のアダルトビデオだって香港で大人気ですよ！もうAVって国際語なんですよ。
日本人にしか作れないものを作り続けて、世界とLINKして商売していく限り、日本は人口が減ろうが全然大丈夫だと思うのです。あるいは今よりも産業のリストラが進んで、みんながもっとお金持ちになるかもしれない。そうしたら子供の大学教育とかも海外に留学させて、より国際的に力をつける方向にいけばいい。人も減って、土地が増えて、もっと広い部屋に住めるようになるかもしれない。
そういったことにつながるLINKの力は、日本ではまだ問題にもなってないような気がします。杉並区がアニメに力を入れてアニメプロダクションを誘致しようとしているというニュースを昔見ましたが、そういうのはなんだか全然違う方向のような…
ま、とにかく、世界で話ができて、SMSもどの国にいようが使えて、簡単に日本の携帯メールともLINKできて、日本でもそのまま同じ番号で使える携帯が出たら、５万円ぐらいなら出しますよ…マックとスケジュールがリンクできたら８万円ぐらい払ってもいいです。はい。
ええと、最後の写真は、深夜に立ち寄ったaquaという超かっこいい高層ビルの最上階のバーです。今日は一人だったので、バーにもひとりで行きましたよ…
【追記】
29manさんから情報がありました!
ノキアの 6630、7600は日本でも海外でも同じように通話ができるそうですよ！POP3/IMAP4対応だからインターネットメールもできちゃう！！しかも、え？今昨日一覧のページを確認したら、SMSも使える！ しかし日本からでも海外にSMS送れるんだろうか…続報を待て！
ちなみにどれぐらい日本のネットワークが孤立しているかというのは、この表を見るとよくわかります。
と、ドコモが実際そういう商品を出してないのか調べに行ったら、
海外で利用出来る初のFOMAがあることをとうとう発見しました！
世界で話ができて、SMSもどの国にいようが使えて、簡単に日本の携帯メールともLINKできて、日本でもそのまま同じ番号で使える携帯がちゃんとありましたよ…知らなかった！昨年末からの発売だそうです。
詳しい情報を旅行とダイビングと海の写真、海外携帯電話ブログさんで発見しました！
しかもドコモからFOMAからSMSサービス開始って連絡がＤＭで来ましたよ！
しかし、問題がまだ残ってます。海外の人が日本に来ても携帯は使えないまま…
N900iGを買えば僕はLINKを増やせるけど、外国人への通信鎖国状態は放置されてる。改善のきざし無し。
日本にとって不利益だよなぁ、と本気で思います。
このロスト・イン・トランスレーション状態はいつまで続くんでしょう…
