“Doctor”
by Lowe Lintas, London
for Stella Artois
【CMストーリー】
昔のこと。ある村に疫病が流行していた。皆がパニックに陥る中、冷静に患者を処置をほどこしていくひとりの医者。しかし彼は次第に村で敬遠されるようになり…
【コピー】
ステラアルトワ。間違いなく高くつきます。
Stella Artois. Reassuringly expensive
【CMアイデアカテゴリーと解説】
時代を変える+裏切る
僕の大好きなステラ・アルトワシリーズ。「高価で貴重なビール」という広告メッセージを、手を変え品を変え、時代も変えて毎回CMに仕立てています。この「医者編」を初めて見たのは2002年のカンヌ広告祭。その年の入賞作の中で、いちばん映画的だと感じました。なんといっても音楽が感動的で、キャスティングもグレートです。濃厚な映像もすばらしい…小さな画面なのでわかりにくいのですが、色や適度な暗さが完璧にコントロールされています。そしてラストの咳…最後の2秒半で、視点が突然広告的になります。音楽もそこで中途半端に終わるように設定されてるんですね。見事な罠、裏切りだと思います。
ちなみにイギリスで放送されたと思われるこのCM、全編フランスロケで撮影されていて、セリフもすべてフランス語(たぶん)です。でも、何を言っているのかすべて想像でわかります。そう、CMは、アタマを使わなくてもわかるものがいいですよね!だって考えている間に次のCMが始まってしまいますから!
【予測されるアドアイデア】
ステラ・アルトワは高価なので、選ばれた人しか飲むことができない。
“Doctor”
client : Stella Artois
agency : Lowe Lintas, London
director: Ivan Zacharias
country : UK
year : 2001