TVC038:
“Rejection”
by TBWA\Chiat\Day Los Angeles
for Pennzoil-Quaker State
【CMストーリー】
家のガレージにて。ひとりの男性が車のボンネットを開けて作業中。減ってしまったエンジンオイルをちょぼちょと足している。いかにもディスカウントストアで安売りされてるようなオイル… 彼が車を離れると、車から変な音が聞こえてくる。咳き込むような苦しい音… やがてその車は…
【コピー】
もしくたびれたエンジンをお持ちでしたら、
ペンゾイルのハイマイレッジ用エンジンオイルに替えましょう。
75000マイル以上走ったエンジンに効果的です。
PENNZOIL Not just oil, Pennzoil.
【CMアイデアカテゴリーと解説】
あり得ない映像をリアルに作る+擬人化する
わたくし先日緊急で胃カメラを飲む騒ぎがありまして、それは朝いきなりトイレで少量ながらも血を吐いたからでして。医師によると、深い飲酒の後の嘔吐によって胃と食道のつなぎ目に亀裂が入ったことが原因でしたよ…。
それはさておきこのCM、原題を直訳すると「拒絶反応」となるわけですが、こりゃどう見ても「泥酔した人が嘔吐してる」って感じですね。しかも他人の足下に吐いてる。こういう体験は誰しもちょっとはあるわけで、時々夜の街でも見かけます。見ていてとても気持ちが悪くなります。そしてわたくし思ったのですが、多分このCMを企画した人は、その企画作業の直前に飲み過ぎたんだと思うんです。で、そこいらで吐いたり、家で吐いたり… その後、机の上に商品を置いて企画しながら、「これが質の悪い酒だったら飲んだとたんに吐きそうだよなーオエー、想像するだけでオエー、ていうかマジオエー」とかなんとか思ったのでしょう。
肝心なのはその後。普通の擬人化ならボンネットが口のように開いて、「オエー」という音と共にオイル交換口からオーナー男性の顔にオイルが吹きかかると、いう表現になってしまうのですが、制作者達はそこで企画を終わらせず、擬人化をもう一歩すすめました。結果はご覧の通り、エンジンが飛び出してきて、生き物のように苦しそうに2・3歩歩き、わざわざオーナーのパンツに「オエーッ」とオイルを吐きかけます。面白さを確実なものとするために、オチをタメてたわけですね。ほんと笑いにはタメって重要ですね!ってことを再確認しました!
で、自分のオチもタメてたわけですが、胃カメラによる調査の結果、わたくしの胃の傷はほっとけば治るということで、薬も出ませんでした… お大事にとも言われませんでした。なので、その後出社して仕事しました。もう治りましたのでご心配なく。退屈ですみません。はい。
【予測されるアドアイデア】
高距離エンジン用ペンゾイルじゃないと、
古いエンジンは調子が悪くなる。
“Rejection”
Agency: TBWA\Chiat\Day Los Angeles
City: Los Angeles
Advertiser: Pennzoil-Quaker State
Country of Production: United States
Length: 30 seconds