70年代前半に日本で話題になった書、
『日本人とユダヤ人』を読書中。
『日本人は安全と自由と水はタダだと思っている幸福な民族である』という記述から始まっているこの本の著者は、イザヤ・ベンダサンという名前のユダヤ人。そして訳者は発行者でもある山本七平氏となっているのだが、当時、本当の著者は日本人ではないか、それも山本七平氏本人ではないかと話題になった書。それから35年… 出版社を変えて版を重ねているこの本は…現在では著者が山本七平氏になっている版もあるようです。
架空の外国人からの意見という形式で日本人を論じる、という表現方法にアイデアがあるし、それを書き進めるだけのユダヤ人に関する情報量と説得力もある。発行後、事実と違う箇所が指摘されたりしているとはいえ、読み進めるほどに関心することしきり。ベストセラーになっただけあってさすがに面白い。刺激的。
70年初版発行、写真の本は71年の29版。亡き親父の書庫から引っ張り出して来ました。計算すると当時親父は38歳ごろ。わたくしも同じ歳で同じ本を読み始めてます。なんだか不思議な気分。
読み終わったら、この本の間違いを指摘している書、「にせユダヤ人と日本人」を読まなくては。