TVC045:
“Paris” for CARL’S JR
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Short Version
【CMストーリー】
飛行機の格納庫のような広大な空間で、巨大なベントレーの前に立つパリス・ヒルトン。露出度の高い水着を着た彼女は、洗剤をふくんだスポンジを取り出し、クルマを洗車し始める。彼女は時に白い泡まみれになり、勢いよくホースから水を出し、挑戦的な視線をこちらに投げかけ…突如ハンバーガーにかぶりつく!
【コピー】
The Spicy BBQ Burger. That’s Hot.
【CMアイデアカテゴリーと解説】
グルーヴ+アダルト
表現が過激すぎると、アメリカで話題沸騰、放送中止・改訂して再放送・動画サイト公開・サーバダウンなど大騒ぎを起こしているパリス・ヒルトン主演のCMです。彼女がヒルトン家の令嬢だということは、もちろんみなさんご存じですね。昨年はプライベートビデオが流出して世の中を賑わせた彼女、今回もまたまたやってくれました。
広告されている商品は、「スパイシーBBQバーガー」。
ん?スパイシーでちょっとアダルト…?
そういえば以前こんなスパイシーCM by Tabascoをご紹介しましたね!うーん、スパイシーってそこまでアダルトな意味があったのか…と思って、スパイシーの意味を調べて見ました。
【spic・y】
1 薬味[スパイス]を入れた.
2 ぴりっとした,痛快な.
3 きわどい,わいせつな.
おおーっ!なんとなくそういう意味もあるんじゃないかな…とは思っていましたが、「わいせつな」なんて意味があるとは知りませんでした。ということは、スパイシーソーセージとか、スパイシーなスープとか、アダルトな意味で使われることがあるような気がします…
閑話休題。さて、カールスジュニアはアメリカのハンバーガーチェーン。他社が健康的なハンバーガーイメージを前面に押し出している中で、同社は巨大で、食べると肉汁がしたり落ちるようなワイルドな商品をイチ押しにしています。ブランドターゲットは「若くて食欲のある男性」ということで、パリス・ヒルトンの起用になったそうで。最後に出てくる、「That’s Hot.」というコトバ、これは彼女の決まりセリフらしい。登録商標までとろうとしているようですよ!
CMのアイデアとしては「旬なアイドルを起用」したというぐらいのものだと思いますが、「どこに行っても話題が集中するカルトスター〜現代アメリカの一番のセックスシンボル」である彼女をアダルトかつグルーヴ感たっぷりに演出するだけで、大きな話題を巻き起こすことができるという面白い例ですね。
ニッチなハンバーガーチェーンだからこそ可能になった際どい広告戦略だと思います。3月にご紹介したこんなCM(残念、もう動画は閉じられてます)を思い出しました。しっかし、非難囂々でもケロッとしているクライアントって、パワーあると思います…ニッチ万歳!とひとこと言ってみる。(Carl’s Jr.〜カールスジュニア?カールズジュニア?、実は大チェーンだったりしたらごめんなさいです)
“Paris”
client : Carl’s Jr.
Market :United States
year :2005