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始まりは免停講習だった!17年の時を経て誕生したボードゲームの話。


去る5月5日、ボードゲーム『インテレクチュアルカルタ”iC(アイシー)”』の発売がスタートしました。遊び方は従来のカルタと似ていますが、「コトバ」ではなく「色の名前」を読むところが違うんです…なんて説明は製品サイト説明動画を見ていただくとして、今回はこのちょっと変わったカルタの誕生から発売までの話をしてみようと思います。17年分の話があるのですが、なるべくさっくりと進めていきます。

きっかけは適性検査

時は2003年、あなたは府中の安全運転学校にいます。ここは免許停止の処分を受けた人が免停期間を短縮するために来る特殊な学校で、自動車教習所ではありません。その教室のひとつに僕(36)が座っています。どうもスピード違反で処分を受け、2日間の講習を受講しに来たようです…。

この講義の最初に行われたのが「適性検査」と呼ばれるテストでした。計算問題に図形問題・さらには小さな三角形をただひたすら描き続ける不思議な設問など、知能テストに似ていて単純だけど脳が疲れる問題群。その中によく似た図形が並ぶ中で1つだけ違うものを選ぶという設問がありました。ブロック状の図形が様々な角度で並び、問題を解くには頭の中で図形を回転させる必要があります。ふと周りに目をやると、様々な年代の受講者が目を血走らせながらうんうんと唸りつつ必死に解いています。検査の前に講師が「試験中に気を失った人もいるので無理しすぎないように」と話していたのを思い出しました…。

初代”iC”の誕生

このとき僕は問題を解きながら「これはカードゲームになるかもしれない」と考えていました。50種類ほどの図形を作る・読み札と取り札がペアになっている・カードは正方形・読み手はプレイヤーに図形を見せプレイヤーは同じ図形を持つカードを探し出す・コトバではなくカタチで遊ぶ…そんな新しいカルタゲーム、名付けて「インテリジェントカルタ “iC”」。思い立ったが吉日ということで、講習終了後にさっそくプロトタイプを作ってみました。下がその写真です。

出来上がったカルタを実際にプレイしてみるとなかなか盛り上がるじゃないですか。しかも普段の生活では使わない脳の部分を酷使するらしく脳トレにもなりそう。もし子どもたちがこのカルタで遊びながら育ったら、「モノのカタチ」について幼児期から敏感になり、知能とデザイン双方の教育が進むかも知れない、また言葉を介しないから国籍を問わず遊べそう、そんなことを夢想してました。しかし時間が経つうちに存在を忘れてしまい、気がつくと書棚の飾りとなっていましたよ…。

テレビ番組に出演

ここで急な話なのですが、僕の所にテレビ番組出演のオファーが来ました。それは日常的なプロダクトをデザインの力で新鮮なものに生まれ変わらせることをテーマとした番組で、当時のクリエーティブ業界に人気がありました。そのオファーを受けまず考えたのは初代”iC”の登板です。デザインの力で生まれ変わった新時代のカルタ!番組コンセプトにちょうどぴったり!これで決まりでしょ!

しかしなんと番組サイドからNGが出ました。初代”iC”をいろんな人に見せたことで既に発表されたものとみなされ、新鮮さがないというのです。あなテレビ恐ろしや。そこでカルタ以外の企画をひたすら考えたのですが、結局最後に到達したのは初代”iC”に「色」を加えるというアイデアでした。8つの色の中から3色を選択する・その3色を使ってカードをデザインする・違う色の組み合わせで56枚のカードが出来る・カードは正方形・読み札と取札がペアになっている・読み手は文字ではなく「色の名前」を読む・プレイヤーは読み上げられた3色が揃ったカードを探しカルタのように取る…。デザインは当時同じチームで仕事をしていた稲村陽一AD(当時)に依頼。ようやく番組からOKが出て無事出演となりました。これが2005年の話です。当時のブログはこちら

二代目”iC”のプロトタイプ 2005年

ボードゲームの時代へ

その後この二代目”iC”を出版社から出すなんて話もあったのですが、仕事に忙殺されている間に流れてしまい、“iC”たちは再び書棚の飾りとなりました。僕の興味も電子工作やフィジカルコンピューティングの方に移っていきました。回路のはんだ付けやArduinoのプログラミングに忙しい僕を、”iC”たちはきっと寂しげな視線で見ていたのではないかと思いますw。

やがて10数年の時が流れ、その間にアナログゲームの人気が盛り上がりを見せていました。このムーブメントの聖地である「ゲームマーケット」が大きな話題を集めているという話が耳に入ってきたこともあり、自分の中で永らく眠っていた”iC”マインドが再び成長を開始。気がつくと書棚のプロトタイプを持って2019年秋のゲームマーケットにブースを出展し世の中の反応を見ていました。結果は上々でした。

ゲームマーケット2019秋にブース出展

発売に向けて

ゲームマーケット2019秋の終了後、自費出版に向けて本格的に活動を開始しました。ここでネックとなったのが制作費です。60mm角の正方形という特殊なカードサイズであり、また色を扱うことから印刷にもクオリティが要求されました。しかし品質を上げようとすると制作費、そして販売価格がやたらと高くなってしまう。でも妥協はしたくない…。もちろん赤字も出したくない…。あああどうすればいいんだ!!

そんな中ある印刷会社さんと出会いました。聞けばカードゲーム会社で経験を積んだ方が創業され、カード印刷に対する様々な知見もあるとのこと。これにより細かい所まで妥協なく打ち合わせさせていただき、費用も合意に至りました。印刷はオフセットで、校正は2度出しました。いやー、校正ってコストがかかるものですね!初校、再校と出すたびに万札が何枚も飛んでいきます。普段の広告の仕事であれば校正はフツーに複数回出すものですが、それが自費となるとたいへんな打撃です。ううう。。。。広告制作にお金を出していただくクライアントの気持ちに、ちょっと近づけたかもしれませんw。

校正は大事

コロナウイルスの時代に…完成!

そんなジタバタを繰り返しつつ、とうとう完成品が4月10日に納品されました。初代の発想から17年が経過し、ようやく発売の準備が整いました。感無量とはこのことです。カード決済用にSquareリーダーも入手しました。しかしここで新たな問題が!ゲームマーケット2020春でのデビューを目指して作業してきたのですが、コロナウイルスの影響でイベントが中止となったのです。ここでまた心理的に大きなな打撃を食らいました。ううう。。。。しかし現実に負けてはいられない!ということで、販路を開拓しつつオフィシャル販売サイトも立ち上げ、こどもの日である5月5日より発売をスタートしました。いやーもういろいろ大変だったわー(棒)。

3歳から99歳まで、様々な言語で遊べる

“iC”はルールが簡単なので、色と名前が判れば3歳から遊べます。子供から大人まで、老若男女が一緒に楽しむことができます。色について学んだり、形状を判別する訓練にもなるでしょう。幼稚園・保育園だけでなく知能教育の現場でも使えそうです

年代を問わず脳への刺激になると考えると、シニアの老化防止にも良いかも知れません。老人ホームや介護施設で簡単な脳トレゲームとして使えると思います

世界中の全ての言語に色の名前があります。緑は英語でグリーン、フランス語でヴェール、イタリア語でヴェルデです。これを考えると子供向けの外国語教育はもちろん、大人向けの外国語教室でも使えるのではないでしょうか。国籍を問わず遊べるため、海外での発売もあるかも!なんて夢もふくらみます。ちなみに説明書は日英2ヶ国語で記述されています。

そしてご覧いただければお分かりの通り、稲村陽一AD(当時)のおかげでとても可愛くシャレオツで時代を超えたデザインに仕上がっています。美術館のミュージアムショップにも合うんじゃないかななんて、さらに夢想は広がります。

ま、どれもコロナウイルスの収束を待つ必要がありますが…。

カルタ遊び以外にも、カタチ合わせや神経衰弱など複数の遊びを用意しています。ルールの詳細はこちら

ちなみに今回発売する”iC”には”CL01″というコードネームが追加されました。これはカラー版”iC”の1番目を意味します。スターウォーズのようにデザイン違いの続編やスピンオフが作られるかも知れませんが、それは最初の”iC”が売れてからの話ですねw。

世の中に知られてない…!!

目下の問題は、この”iC”がまだぜんぜん世の中に知られていないところです。コアなボードゲーム界はともかく、上に書いたような児童施設・シニア系施設・外国語教室・ミュージアムショップ・そして海外には全く情報が届いてません。また通常の広告のようにメディアパワーにも頼ることもできません。

そこで、ここはみなさんの拡散力に頼りたいです!ぜひシェアボタンから拡散をおねがいしますーっwwwって他力本願ではいけませんね。自力で拡散に努めます!

以上、とある変わったカルタの誕生から販売までの話でした。長い文章をお読みいただきありがとうございます!17年の時を経て自費出版されたインテレクチュアルカルタ”iC(アイシー)”の新しいストーリーは始まったばかりです。まだまだ続きそうなSTAY HOMEの時代、ぜひお家で、ご家族で楽しんでいただければ幸いです。

新型コロナウイルスに立ち向かう活動への支援として、売上の一部を日本赤十字社に寄付します。

“iC”説明ビデオ

「インテレクチュアルカルタ “iC CL01″」
商品概要
 定価:¥3,500 +[税]
 対象年齢:3歳以上
 プレイ人数:3~6人( 1人は読み手)
 プレイ時間:15分
コンポーネント
 読み札:背景が黒いカード 56枚
 取り札:背景が白いカード 56枚
 説明書:箱の裏側に印刷(日英)
ルールの詳細などはこちら

販売サイト

【オフィシャル店舗】
galliano inspirations
【ボードゲーム関連ECサイト】
それぞれスキ!イイね!などいただければ泣いて喜びます。
アークライトゲームズ
BOOTH
ボドゲーマ
JELLY ONLINE

メディア資料

プレスリリース・写真・動画などメディア用資料はこちら

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