TVC048:
“Yume No Chikara”
by Wieden + Kennedy UK
for Honda
【CMストーリー】
会議室にて、何やらアイデアを練っている人々。
考え事が浮かんでくると、耳から白く丸いモノが膨らんできて…
【コピー】
「ユメ ノ チカラ」
その英訳は、「The Power Of Dreams」。
日本では「夢を持つ」とは言いません。
「夢を見る」と言います。
実現させるつもりがなければ
「夢を持つ」ことに何の意義があるのでしょう。
HONDA The Power Of Dreams
【CMアイデアカテゴリーと解説】
置き換える・例える+説明する
イギリスにおけるホンダの企業CMです。「The Power of Dreams」という、ホンダがグローバルに展開している企業アイデンティティを伝えるために制作されています。このCMが、今年の4月あたりからイギリスで話題になっているらしく。
ホンダのUKサイトでも、HPのトップでキャンペーンを盛り上げています。
最近アジアで日本人が日本語で出演するCMがちょっと流行しましたが、ヨーロッパで、日本の大企業が字幕もつけずに日本語のセリフをCMでしゃべらせる、というのはかなりレアなケースだと思います。(20年程前、確かオーストラリア用に、スズキの4輪駆動車の日本語CMがありました。)
頭から浮かんでいる夢が、風船のように膨らんでいます。というかまるっきりゴム風船です。しかし出演者達にとって、それは通常の風景として描かれています。やがてアイデアが出なくなったりしぼんだりして、ちょっと休憩している間に、突如、ひとりの頭に大きなアイデアが生まれます。その大きく膨らんだアイデアがテーブルの上に浮かび上がり…
とても上手で、感情移入できるストーリーですね。
アイデアが生まれる瞬間を膨らむ風船に例えて、視覚化し、企業思想について説明しています。出演者に有名人がいなくても、特撮技術などを駆使しなくても、アイデアと演出の力で強い表現が生まれるという好例でしょう。
逆光気味のラストが、なんともいえず感動的です。
最後に風船が画面を横切り
ロゴが浮かび上がるアートディレクションも上手い。
大きな風船が浮かび上がった時のサウンドデザインにも、
注目というか注耳ですね。
“Yume No Chikara”
client :Honda
agency :Wieden + Kennedy
country :United Kingdom
year :2005
contact :www.wk.com
▼「夢を力に」→The Power Of Dreamsだったんですね!
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