捨てられる運命のFRP製量産椅子シェルを再活用し、CO2を減少させるという試み『オープンプライス展』のための椅子『Charlotte』が完成しました。
ブログも更新せず何に熱中してたかというと、ひとつはもちろん仕事ですが、もうひとつがコレだったんですね。下は斜め後ろから見たところ。座るという行為に含まれるフェティッシュな匂いを、「お尻の上に座る」というデザインで表現。
脚のデザインに悩み、素材に悩み、工場探しに悩み、実際に形にする中での数々の問題をひとつひとつ解決しながらようやくたどり着いたゴール。4ヶ月の長距離走だったので感激もひとしお。下にあるのは実製作直前のデザイン画。画像が小さくてすみません。
素材は鉄のパイプにクロームメッキ、接地面にゴムとエボナイト、そして黒の革リボン。ちなみに制作に協力していただいたパイプ曲げ工場、溶接工場、メッキ工場はすべて荒川区にあり、このネットワークがなければ「Charlotte」は生まれませんでした。ビバ荒川区!日本のモノ作りを支えているのは皆さんです!
上の写真はお世話になったNCパイプ曲げ工場、板垣製作所の板垣さん。高齢者用の車付き杖「フェレット」を考案し、プロデュースし、製作および販売まで手がけるアイデアマン。現在は荒川区主催のセミナーでマーケティングの勉強をしているとか。そして板垣さんはご自身のブログをお持ちですから!(「Charlotte」の事もアップされてます。)手前にあるのは板垣さんにいただいたお寿司です。ごちそうさまでした! さて「Charlotte」の脚部パイプを曲げてくれるのは板垣製作所のNCベンダー。自動でパイプをがんがん曲げていく映像をご覧に入れましょう。微妙なねじれも完璧に再現。すごいです。
ところで「Charlotte」というネーミングは、ジョルジュ・ゲンズブールの娘の名前からインスピレーションを得ています。伸びやかな脚の長さとお尻の小ささがフランス女性的かと。プリッとしてるお尻に触りたくなりません? 是非、脚のラインの美しい女性に座っていただきたいものですな☆
展覧会は2008年7月末から、新宿パークタワーにて。みなさん、是非本物を見て、座ってみてください。
会期:2008年7月31日(木)〜8月10日(日)
休館:水曜日(祝日を除く)
時間:10:30〜19:00
会場:リビングデザインセンターOZONE
(6F リビングデザインギャラリー)
〒163-1062 東京都新宿区西新宿3-7-1新宿パークタワー